ダニの分類について

ダニの分類について

ダニ目は、生活圏は地表から水中、動植物の体表・体内などあらゆるところに生息し、主に気管系の状態によって、7つの亜目(あもく)に分けられますが、その中で屋内塵から普遍的に検出される4亜目(◎の印のダニ)と、最近、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)などのウイルス性感染症を媒介している後気門類に属するマダニについて解説します。

無気門亜目(むきもんあもく)とは

無気門亜目のダニ類は、ほとんどの種が雑食性で室内塵中や食品中などに生息する種も多く、家屋内のダニ相を構成する主要なグループである。人体に対する直接的な被害をもたらす種はヒゼンダニなど限られた種であるが、ヒョウヒダニ類はアトピー性皮膚炎の原因となる主要なアレルゲンとして注目を集めている。またコナダニ類やニクダニ類の中には食品などに発生し、経済的な被害を与えるものなどが多く含まれている。

(コナダニ科、ニクダニ科、キュウセンダニ科、チリダニ科、ヒゼンダニ科など約60科)

種類 形態 生態など

〇コナヒョウヒダニ

〇ヤケヒョウヒダニ

(チリダニ類)

 いずれも成ダニの体長が0.4mm程度、

乳白色で体表には細かい紋理があり、

腹部後方に2対の剛毛がある。

コナヒョウヒダニのオスの第1脚は

太くて区別しやすいがメスでは

全脚がよく似ている。

屋内ダニの80~90%はこのダニ。

 自由生活性でハウスダスト中に多く、

特に使用頻度の高い寝具類、カーペットなどに多く、

アレルゲン性のダニとして最も重要。

〇ケナガコナダニ

(コナダニ類)

 成ダニは体長0.4mm程度で、

全体が乳白色で、体表に多数の

長い剛毛を有する。

チリダニ類より高湿度で

よく繁殖する。

屋内ダニでは新しい畳や

保存食品にも発生。

ヒゼンダニ〇ヒゼンダニ

 成ダニは体長0.2~0.4mm、

厚みのある円盤状で乳白色。

体表には紋理がある。

脚は短く、雄の第3脚先端、

雌の第3,4脚先端に長毛がある。

(人寄生性)

 人体に外部寄生し、

疥癬(かいせん、疥癬症)の

原因となる。

皮膚の角質層にトンネル状の

穴を掘り、その内部に産卵する。

前気門亜目(ぜんきもんあもく)とは

前期門亜目は捕食性のものが多い。 動物寄生性の種は多くないが、ツツガムシ類のように病原性微生物を媒介するものや、人の毛嚢内に棲む特殊な生活をするものもある。ツツガムシ類は幼虫が脊椎動物から吸血するが(若虫・成虫は自由生活性)、ツツガムシ病を媒介する種があるので衛生害虫として重要である。一生を植物上で生活し、植物から吸汁するハダニ類の中には、農作物に大きな害を与えるものもある。

(テングダニ科、ホコリダニ科、ツメダニ科、ハダニ科、ツツガムシ科、ヒラタダニ科など約125科)

種類 形態 生態など
〇ミナミツメダニ(ツメダニ類) 成ダニの体長0.4mm程度で、

全体が淡黄色、触肢がよく発達する。

オスはいくぶん小形であるが、

触肢だけは強大。

(人刺咬性)

 自由生活性で、他のダニや

小昆虫を捕食する。

人を刺咬し、皮疹を起こす

代表的なツメダニで、夏期に

新しい藁床畳から発生しやすい。

 

〇シラミダニ

(シラミダニ類)

 成ダニの体長0.2mm程度、

淡黄色でオスは異様な腹部が

膨大した形状をしている。

本種は卵から成虫にまで発育した

個体を産む、変わった習慣をもつ。

(人刺咬性)

昆虫類に外部寄生するダニで、

蚕の害虫として重要。

シバンムシ類など屋内に生息する

昆虫に寄生した場合、人に移行して

激しいかゆみを伴う皮膚炎を引き起こす。

 

〇ナミホコリダニ

(ホコリダニ類)

 成ダニの体長0.15mm程度、

黄褐色で光沢があり、第4脚の

形態に特徴がある。

 詳細は不明だが、カビを

エサにしているらしい。

ハウスダストからの

検出頻度が高い。

中気門亜目(ちゅうきもんあもく)とは

中気門亜目のダニ類は、体長0.3mm~1.2㎜、1対の気門を第Ⅱ~Ⅳ脚基節の外側方に有し、周気管が発達しており、これらの形状が、同定や分類をする際の重要な特徴として利用できる。森林の土壌中や植物・動物上に生息し、自由生活をするものが多いが、各種の動物に寄生する種も少なくない。自由生活をする種の多くは捕食性で、昆虫などの小動物を捕食する。ハダニやセンチュウ(線虫)などを捕食し、農業害虫の天敵として有用な種もある。

(マヨイダニ科、カブリダニ科、トゲダニ科、ワクモ科、オオサシダニ科など約75科)

種類 形態 生態など

〇イエダニ

成ダニの体長0.6~0.7mm、

長卵形で未吸血には乳白色

であるが、吸血個体は暗赤色~

黒褐色をしている。背板は

細長く、18対の背板毛を生じる。

(吸血性)

特にネズミに寄生する。

またネズミが屋内で死んだ場合や

ネズミの巣で大量に発生した場合などに、

ネズミから離れて人に移行し、

吸血被害が発生する場合もある。

〇フツウマヨイダニ

成ダニの体長0.6mm、淡黄色で

体は小判型の肥厚板で覆われており、

第3、4脚の間に気門が開口している。

自由生活性で、他のダニや卵の捕獲者

とされているが詳細は不明。

屋内塵からの検出頻度が高い。

人体には被害がないとされているが

詳細は不明である。

 

〇トリサシダニ

 成胴長0.4~0.6mm、長卵形で

未吸血時には乳白色であるが、

吸血個体は暗赤色~黒褐色をしている。

イエダニによく似ているが、

背板はやや幅広く、背板毛は短小で

目立たない。胸板上の毛は2対で

後胸毛は胸板の外に生ずるなどの

特徴で区別できる。

 鳥類に外部寄生する。スズメなどが

人家周辺に営巣した場合、

ヒナが巣立ちしたあとに、

鳥の巣から離れて人の体に加害

することがある。

隠気門亜目(いんきもんあもく)とは

陰気門亜目のダニ類は、一般にササラダニと呼ばれ、多くの種は土壌中に生息する。しかし、家屋内の環境中でも、少なからず検出される。これらは屋外からの迷入と思われるものもあるが、いくつかの種は明らかに好屋内性で、時には大量に発生することがある。雑食性で、人体に対する害はない。屋内環境に生息するイエササラダニなどは、ツメダニ類など捕食性のダニの餌となるので、ツメダニ類の大量発生の原因となることがある。

(イレコダニ科、ダルマヒワダニ科、ツヤタマゴダニ科、イブシダニ科、フリソデダニ科など約130科)

種類 形態 生態など

〇イエササラダニ

成ダニの体長0.3mm程度、

全体褐色で、甲虫のような

特異な形態をしており、

体表には多くの飾毛を有する。

不明な点が多いが、屋内塵からの

検出頻度が非常に高い。

特にミナミツメダニとの相関が高い。

〇カザリヒワダニ

赤褐色、大きさ0.35mm。

体の後ろの方にブラシ状の毛をもつ。

背面に、亀甲状の模様がある。

自由生活性で他のダニや卵の

捕獲者とされているが、詳細は不明。

屋内塵からの検出頻度が高い。

人体には被害がないとされているが、

詳細は不明である。

後気門亜目(こうきもんあもく)とは

種類 形態 生態など

〇マダニ

ダニ類の中では大型で通常

2.4mmぐらいの大きさの種が

多いが、特に大型の種類で10mm

に達するものもある。胴部は扁平、

第4脚の後方に気門板がはっきりと

認められる。吸血すると大きく膨らみ

体長は3倍にもなる。

 

 主として哺乳類、鳥類、爬虫類から

吸血する。幼虫・若虫・成虫のいずれの

時期にも吸血するが、各発育時期に十分に

吸血すると宿主から離れる。

ハイキングやキャンプ、登山、山菜採り

など、野外に出かけた際に寄生され、

帰宅してから発見することも多い。

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